2022年度 第55回 創作手工芸展

公益財団法人日本手工芸作家連合会

佳作
森の精霊
吉田麻利子

森に溢れる光や命を狐の姿の精霊として表現しました。様々な植物が狐の体を包んでいます。樹皮で描いたモザイクの背景は森の年月を年輪のイメージで表し、流れる水の様子は透明なアクリル板に樹脂とビーズを使いました。


佳作を受賞して
今回の作品は昨年のリビエールの展示会の際に、先生方からご指摘いただいた点をもとに修正を加えて、狐につける植物のボリュームの出し方等を変えてみました。リビエールのシェーネアルバイテンとの出合いは偶然でしたが、その美しさに魅せられて、今、こうして賞をいただいているのも、とても不思議な感じがしています。表現したいものを作る事のできる技術を身につけられるよう、これからも先生方のご指導のもと、学んでいけたら嬉しいです。
ありがとうございました。

入選

自然との共生 繁栄

吉田真理子
生命の源である自然が与えてくれる生命力。こんな時代だからこそ自然や人、全てが共生し合い未来へ繋がっていって欲しい。そして作品を通して明るいパワーを感じて欲しい。そんな思いを込めて制作しました。
陽だまりの勇気
坂本志寿子

モチーフは向日葵です。日差しをいっぱいに浴び、太陽を仰ぎ見ている向日葵。向日葵が浴びる日差しは、春や初夏のころの柔らかで、爽やかな日差しとは異なりどちらかと言えば、厳しい夏の強い日差しを一心に受けている向日葵からは、過酷な暑さよりも、生命力、エネルギーに満ち溢れた力強さを感じます。作品の右上から、下方に流れる向日葵のライン、そんな向日葵の明るさ、元気さ、そして、勇気を表現しました。
そして、渦を巻く青のライン、太陽が輝き、向日葵が仰ぎ見ている空、雲一つない真っ青で、深い、深い、青の空をイメージしています。作品制作中に勃発してしまった、ロシアとウクライナの戦争。向日葵の黄と空の青は同時に、ウクライナの国旗の色でもある黄と青をもイメージしています。そして、作品タイトルである“勇気”は軍事大国の侵略に辛抱強く抵抗し続けている、ウクライナの人々の“勇気”とも重なっています。

花道回廊
小川紀代美

金銀線細工・シェーネアルバイテンとつまみ細工を組み合わせ、藤の蔓を使い花の回廊を表現しました。コロナ禍で密を防ぐため刈り取られた花たち。世界が葛藤する中、花の回廊を歩み寄る先は、平和と明るい未来の幸せな香りがしています。

船崎里美

修道院の祈りの装飾を起源とする金銀線と植物を組み合わせる緻密な技法を用い世界二百余りの国々を花で表した。様々な困難が地球規模で多発している今、小さな力が大きなパワーとなり暗闇を照らす希望の光となる事を願い「曙」とした。

第55回創作手工芸展 5月29日〜6月4日 東京都美術館ギャラリーCにて開催。

2018年5月
会場:東京都美術館 ギャラリーC
主催:公益財団法人 日本手芸作家連合会

 

フラワーデザイングループ
 リビエール

住所:180−0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1−11−30ダイアパレス吉祥寺 413
п@ :0422−22−1773   Fax    :0422−20−5273
メール:riviere@world.email.ne.jp