2014年度 第47回 創作手工芸展入選作品

公益財団法人日本手工芸作家連合会

シェーネアルバイテン
「少女の瞳」

森島 栄子

シェーネアルバイテン
「れんげ」

齋藤 満子

絨毯に織込まれた少女の絵柄から、白百合と黒百合をモチーフに「善と悪」を表現。善悪の判断ができる力を備えた「少女の瞳」は、正しく人生を歩んでいける「無限の瞳」であってほしいという母の願いを作品に織込んでいます。
繊細なシェーネアルバイテンが大変力強く、パワフルな作品に仕上がっています。トップから光を取り込めるように工夫したオリジナルな額、周囲に溢れる小花たち、そして自然素材ツノゴマの装飾と、作品を作りこむ作者の姿勢そのものに熱い情熱を感じます。
時を経て再びこの絵柄を作品化するとしたら、今度はどのように変化するのでしょう。白百合が黒百合を凌駕し、両者がクロスするスペースがたっぷりと取られた作品であって欲しいと願わずにはいられません。

作者のレンゲに寄せる想い、それは遠く過ぎ去ったものへの郷愁(ノスタルジー)、そして未来への期待(ホープ)。 作品創作にあたって振返った人生は、永久(とわ)の環(リース)から始まり、時にハートとなって、時に西洋アラベスクラインとなって、家族の幸せのシンボル:「菱形」の上をゆっくりとそしてキラキラと流れていきます。
一面に広がるレンゲ畑は今では見られなくなったようですが、作者の心奥深くにしっかりと残されているようです。レンゲに託した家族の幸せを願う気持ちがエレガントに表現されている作品です。 また、菱型の鏡面効果がイリュージョン(幻想的)な効果を高め、見る角度によって作品がいろいろに変化する魅力があります。
時が流れ人生が深まるとともに、作品も小品から大作となることでしょうが、レンゲへの想いは変わることなく、画面いっぱいのレンゲ畑を残して欲しいと思います。

第47回 創作手工芸展が11月8日から15日まで東京都美術館にて開催されています。今回リビエールでは2点の応募をしました。創作手工芸展文部科学大臣賞は 津軽こぎん刺し  東京都議会議長賞は エッグアート 。手芸部門と 工芸部門がそれぞれ賞を分かち合いました。
リビエールのお二人はもちろんシェーネアルバイテンで出展。緻密さ 軽やかさ 勢い 荘厳さの点ではそれぞれの作品も充分見応えがありました。シェーネアルバイテンのテクニックが他の手工芸に劣らず同じように評価される時代になってきていることを考えると嬉しく思います。シェーネアルバイテンは手芸と工芸の両方に位置する部門と言えます。今後きっと シェーネアルバイテンのテクニックとデザイン性をもっと評価されることと信じて今後も創作手工芸に参加していく値打ちがあると痛感しました。

2014年11月
会場:東京都美術館 ギャラリーC
主催:公益財団法人 日本手芸作家連合会

 

フラワーデザイングループ
 リビエール

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