リビエールギャラリー(420)

リビエールのドライフラワーデザインは、
欧州花の文化・デザイン研究会のリサーチを通して創造された
オリジナルデザインです。

通信教育

通信受講者から送られた写真・コメントを見て、木嶋先生が書かれた指導内容。

メルヘンリース

リースに情景を表わしてドライフラワーを装飾するのはなかなか難しかったと思います。ドライフラワーが植物であることを再確認していただけるとこのテーマの面白みがでてきます。フラワーデザインの花材としてドライフラワーを扱っているうちに装飾的なデザインが主になってきてしまいます。しかし 実は自然の中に素晴らしいフラワーデザインの景観 があると言う事に気が付いていただきたいと思っています。ヒメナンテン ソフトコノテヒバなどを樹木のように立てて使うと元の木の姿が蘇ってきませんか?またSAデージーやスターフラワー トータムフィメールを植物が育っている景観にあわせてリースに挿していくとまるでリースに植物が植わっているかのように見えてきませんか?

ところで気が付いた点としてこの草花として扱うトータムフィーメールの一部の向きです。
ハートの裾の部分はむしろ低く立てるように
挿してみてください。小さな植物が植わっているように見えてきます。ハートに添わせて挿す部分は人形が立っている岩の斜面に育つ植物なので今のような角度でも良いのですが谷間であるハートの裾の部分は現実にはまっすぐ立てて植物は育っているはず。微妙な角度の違いで景観がよりリアルに表現できるテクニック。
矛盾するとしたらハートの裾の部分 正面でしょうか? ここでは小さなハートの裾に位置するスターフラワーが植わっている向きなのに対して大きなハートの裾では正面向きに挿す
[テキストでは天使のように・・・と記述]所。この部分が自然の情景をリースにそのまま写し取るのではなくリースとしてデザインする[まとめる]為に向きを正面向きにして根元を締める フラワーデザイン的な扱いにしています。

更に右側は天使が飛ぶように・・・・更に高度なテクニックそれぞれの天使は色々な向きで飛びませんか? 右向き 左向き 正面向きなど。写真の天使の顔向きが一方向に向いているように見えます。たまには正面向きの天使がいても・・・更にステム[]を若干短くカットして天使の顔と羽根[フィビキア]だけで表現してみてください。
左側は植物の茎を生かして見せる。右側は花の部分だけを短くカットして見せる。テクニックの違いをはっきりと出します。顔は色々な向きに向いている天使達も向かう方向は上部に広がる大きな天使の羽根へとつながっています。
[ソフトカスミソウの方向へ]これはフラワーデザインの目的 方向をはきりと意識するテクニックですね。
  

ケイトウの扱い方・・・・コケを表わしています。 大きな緑の塊に見えるのでコケらしく・・・少し 凸凹 にしてみてください。 カットしてから角度や高さをかえて貼り直します。
恋人同士の目があってないようですが・・・・の御質問に対して写真では良く分からなかったのですがもし二人の視線があってないようでしたら男性と女性の立つ位置を少し動かしてみてはいかがでしょうか? 目があっていなくても(二人が見つめあっていなくても・・・)リボンのハシゴに二人が乗っていて 男性が女性の方へ進んでいるように見えれば良いのです。

遠近感はできているのでしょうか?・・・・の御質問に対して段差をつけたハートで 自然に奥行きができたので ヒメナンテンが正面からみて遠くに見えてくるはずです。ただ手前のハートで見せ場が少々小さくなってしまいますが。小さくなればなるほど一点透視画的に 奥の世界が 遠くに見えてきます。 この他空気遠近法というのがあって 奥の世界には色の薄い色をもってくるとさらにぼかしが入ってきます。(まるで ルネッサンスのレオナルド・ダ・ビンチの絵のよう)今回はこのテクニックは御紹介できませんでしたが。  

こう書くと難しいリースに思えてしまいますがこのメルヘンリースは楽しんで作ってもらえるリースです・・・。ハートを重ねず更に 丸いリースで作成したらもっと簡単だったかもしれません。是非 色々な形のリースで 作ってみてください。

お写真お送りいただきましてありがとうございました。
通信教育をしていて色々なご要望にお答えすることができるのは嬉しい限りです・・・・

木嶋 眞理子

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