新たな年に新たな気持ちで　確かな歩みを進めましょう！

2023年のお正月は、久しぶりにコロナの閉塞状況から解放されて、ゆっくりと過ごすごとができました。穏やかで明るい陽射しに、希望に満ちた年が始まったかのような錯覚に陥ります。しかし世界は3年前に戻ったわけではありません。コロナ第8波と共存しながら社会は動いています。昨年始まったウクライナの戦争も終わりが見えないまま、世界の2極化に突入しています。戦争を知らなかったはずの私たちは、戦争が身近でなかっただけの状態に気が付きました。コロナ禍からも自分で身を守り、侵略という武力行使にも目を背けることはできません。しかし、私達には花という確かな世界もあります。美しいものを求める気持ち、そして作品を作り上げる強い想いは、バランスの取れた一歩につながるのではないでしょうか。この3年間を振り返って、花と共にいる時は平常心を保っていられることに気が付きました。それも一人ではなく仲間と共に花をアレンジする時こそ、満ち足りた時間を共有できることを知りました。この世界は不確実なことに満ちています。が、確かに美しいものも沢山あるはずです。この3年間、迷いながらそして考えながら歩みを進めてきた結果、思います。歩みをとめず、美を求めて今年も確かな歩みを、と。この3年間を共に過ごしてきた方々だけでなく、花との歩みを止めた方も2023年を機に再び共に歩みを進めましょう。

片山理恵子