2019年新年にあたって

弛(たゆ)まぬ前進を 

 2019年、今年リビエールは40周年を迎えます。これまで目の前のことに全力投球してきた私達にも、立ち止まって振り返る過去がなんと40年も蓄積されていました。新たな一歩を踏み出すために、今年はリビエールをもう一度見つめ直し、今後の活動に反映させたいと思います。
戦後日本に普及したフラワーデザインは欧米文化の流入と共に、オアシスやワイヤーのお陰で豊かで華やかな存在を保ってきました。リビエールの「自然をデザインする」活動も、フレッシュからドライフラワーへ、やがて時を超える植物としてプリザーブドへと範囲を広げていきました。時代と共に対象とする植物の範囲は拡大してきましたが、それを支えるワイヤーも合金から金銀のドラートへと広がってきます。ドライのマットな色彩も真鍮の花によってエレガントな存在となり、金銀の柔らかさとソフト加工された植物のマリアージュによって、いっそう繊細な表現が可能となりました。世の中がプリザーブド・ブームに席巻されている頃、リビエールではシェーネの技術開発に夢中でいました。植物全般を対象とする私達にはプリザーブドもドライの形態の一つでしたから、副資材であるワイヤリングテクニックに夢中になるのも自然な事でした。
私達は常に自然から学び、ヨーロッパ現地の文化から教えられた「技術」を探求してきました。技術は修練し磨きをかける必要があり、教室の基本コースは技術習得がメインです。卒業しても技術の修練に終わりはなく、作品に置き換えて研鑽を積んできた40年です。 
しかし今こそ、これらの技術を使って作品を創る時。何のためでも誰のためでも目的は様々でしょうが、「身に着けた技術で、自然を対象として、自分を表現する」というソフトなデザイン活動を中心に歩みを進めていきましょう。植物の形態はフレッシュでもドライ・プリザーブドでも、ワイヤーは金銀真鍮何でも作品に必要とあれば使います。 さあ、自由に歌うように、会話するように気持ちを込めて作品を創りましょう。 
皆様はどのような作品を創りますか? リビエールは皆様に、素材・技術の協力援助を惜しみません。これからの人生を、「美しい手仕事」で「フラワーデザイン」を共に楽しんでいければ幸いです。

片山理恵子 

フラワーデザイングループ
 リビエール

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